これまでに、人に感染する「コロナウイルス」は7種類見つかっており、その中の一つが2019年12月以降に問題となっている、いわゆる「新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)」です。このうち、4種類のウイルスは、一般の風邪の原因の10~15%(流行期は35%)を占め、多くは軽症です。残りの2種類のウイルスは、2002年に発生した「重症急性呼吸器症候群(SARS)」や2012年以降発生している「中東呼吸器症候群(MERS)」ウイルスが含まれます。コロナウイルスはあらゆる動物に感染しますが、種類の違う他の動物に感染することは稀です。また、アルコール消毒(濃度70%)などで感染力を失うことが知られています。現時点では、飛沫感染と接触感染の2つにより感染すると考えられています。
患者さん・ご家族の皆さまへ
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)について
新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)とは
飛沫感染
感染者の飛沫(くしゃみ、咳、つばなど)と一緒にウイルスが放出され、他者がそのウイルスを口や鼻などから吸い込んで感染します。
感染を注意すべき場面
屋内などで、お互いの距離が十分に確保できない状況で一定期間を過ごすとき
接触感染
感染者がくしゃみや咳を手でおさえた後、自らの手で周りの物に触れると感染者のウイルスが付きます。未感染者がその部分に接触すると感染者のウイルスが未感染者の手に付着し、感染者に直接接触しなくても感染します。
感染場所の例
電車やバスのつり革、ドアノブ、エスカレーターの手すり、スイッチなど
予防方法
手洗い・手の消毒
外出先からの帰宅時や調理の前後、食事前などに石けんによる手洗いやアルコール消毒液による消毒をこまめに行いましょう。
咳エチケット
咳などの症状がある方は、咳やくしゃみを手でおさえると、その手で触ったものにウイルスが付着し、ドアノブなどを介して他の方に病気をうつす可能性がありますので、咳エチケットを行ってください。
できる限り混雑した場所を避け、十分な睡眠をとるなど健康管理を心がけましょう。
咳エチケットとは
「咳エチケット」は飛沫により感染する感染症を他人に感染させないために、個人が咳・くしゃみをする際に、マスクやティッシュ・ハンカチ、袖を使って、口や鼻をおさえることです。特に電車や職場、学校など人が集まるところで実践することが重要です。
3つの正しい咳エチケット
悪い事例
マスクを外すときの注意点
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ゴムやひもをつまんで外します。
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マスクの表面には触れずに廃棄する。
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最後に手指衛生を行います。
手指消毒の手順
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適量の消毒液を手のひらに取る。
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両手の指先(爪)によくすり込む。
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手のひらによくすり込む。
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手の甲によくすり込む。
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指の間によくすり込む。
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親指にもよくすり込む。
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手首にもよくすり込む。
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両手全体に接触するよう、乾燥するまですり込む。